横浜の下町の大問題児、仕出し弁当屋「うお時」の三代目若旦那のブログ。もう十分、アラフォーなのに毎日、始末書を書いてます。。
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2013年03月29日

2013年3月韓国訪問記①(都市農園)

昨日のブログでも触れましたが・・・・
3月24日~27日まで、韓国・ソウルに出張致しました。

多分、多くの方が「何故?」と。

実は、以前も、僕のブログに登場されている、
起業家支援財団(,mass×mass関内フューチャーセンター)の治田さんから
韓国で社会的企業について知るツアーがあるので、と
お誘いを受けたのが、その理由です。

24日夕刻にソウル着、27日は早朝(8:50)関空に向けて出発と言う事で、
実質、2日間、内容ビッチリの行政視察のような旅と相成りました。
その模様を2~3回に分けて、備忘録よろしく、このブログに纏めたいと思います。

25日午前中 「都市農業(農園)」訪問。
2013年3月韓国訪問記①(都市農園)
この日は、ソウル近郊で行われている都市農業について視察。
全く、前知識の無い状態で僕が勝手にイメージしていたのは
横浜近郊の農家さん、その訪問なのかなぁ・・と。

でも伺ってみたら、全く、想像もしていない内容でした。

つまり、この「都市農園」、貧困者、社会的弱者の為に行われている
自給自足的ムーブメントなのです。

実は、韓国は、その急速な経済発展の裏側で、日本でも考えられないような
社会的格差が生まれています。

その中で、都市近郊に農場(農園)を作り、そこを貧困者層に
無料で貸し出したり、あるいは、貧困層に農業に生産量の中から
一定量を寄付させる事を条件に、農業や環境に興味のある一般市民に
農園を貸し出す。
そして、そこで栽培された野菜を、社会的弱者に提供する事で
彼らの生活を直接的にサポートしている訳です。
つまり、販売という概念が今のところ無い、そういう形態の農園なのです。

そこで生まれる疑問・・・
では、この都市農園を運営、サポートしている団体の収益源は??

これが面白いのですが、堆肥の生産、販売や
その堆肥を作る容器の販売、あるいは、そのプロセスを学校などを通じて
レクチャーする事で、収益を確保している訳です。
もう少し具体的に書くと、学校では、環境問題への取り組みとして、
この都市農園の話をレクチャーするだけでなく、給食の残飯を利用した
堆肥づくりを実際に行う事で、教育的には環境問題への興味、関心を醸造
現実的にはゴミ問題の1つの解決方法となりうるわけです。

2013年3月韓国訪問記①(都市農園)
(学校に設置された、堆肥づくりポスト。今年度は数か所だら、
 来年度には100を超えるとの事)

つまり、横浜の都市型農業とは、全く異質の農業形態。
目的は社会的弱者の救済、しかもそれを推し進める為に、
環境問題への興味・関心、そして、ある種の解決方法を周囲に広めることによって
運営母体の収益化を図り、拡大していく。
そのムーブメントが「都市農業」だったのです。

この訪問を通じて学んだことは・・・・
韓国が抱える、社会的貧困問題、それが予想以上に深刻であるという事。
その貧困層を救済する為に「社会的企業」という制度を設け、
手厚く保護している、その国を挙げての試みを、今回の視察で学ぶことになります。

朝早い時間の訪問でしたが、驚きと現実問題の深刻さに衝撃を受けた
訪問となりました。

追記:
今回、都市農業についてお話を頂いた、アン・チョランさん
実は、この本を見て、都市農業を始めようと考えられたそうです。
2013年3月韓国訪問記①(都市農園)

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Posted by 仕出し弁当「濱乃や」 at 12:46 │2013年3月韓国訪問記